トップ  »  おしらせ  »  整形外科よりお知らせ  »  【川村エッセー:ときわぎ】サムスンソウル病院訪問記その②

【川村エッセー:ときわぎ】サムスンソウル病院訪問記その②

2013年09月20日(金)

 サムスンソウル病院は、1994年に開院された比較的新しい病院と言える。建物は、地上20階、地下5階で、本館、アネックス、がんセンターの三つからなる。入院病床は、計2000あまり、医師の数は1200名、看護師は2000名と巨大な病院である。診療科も40と、日本では考えられない大きな規模である。

 私は、がんセンターの入院病棟を案内された。本館からがんセンターに向かう廊下には、きれいな絵画が飾られており、月替わりで色々な芸術作品を展示し、行きかう人々の心を癒しているようである。ビルの外側は、自然をできるだけ残し公園のように整え、病と必死に闘う患者をすこしでも癒そう、という心遣いが感じとれた。

【川村エッセー:ときわぎ】サムスンソウル病院訪問記その②


 さて病棟に目を移すと、さすが世界を代表する電子メーカーが母体であることもあり、カルテや温度板といた私が見慣れているものは無く、看護師は患者情報をすべてタブレット型のモバイル機器から読み取り、また入力を行っていた。それらの情報はすべてナースステーションで統括管理されており、患者の急変時には即座にスタッフ全員に連絡が行くようになっていて、患者にとっては安心できる環境であった。また手術室の前には大きな電子モニターがあり、各手術の進行状況が掲示され、大勢の家族が進行状況を見守っていた。手術が終了すると、すぐに担当医師から家族に説明がされるようである。

 今回は視察できなかったが、サムスンソウル病院には国際診療所もあり、世界各国から年間数千人の患者が訪れているようである。隣国韓国では、未来を見据えた医療体制において国を挙げて推し進めているように見える。特に医療の国際化には相当力を入れているし、実力もある。自己満足の医療ではなく、世界レベルで通用する実力を備えた病院作りが我が国の急務であると痛感した。

このページの先頭へ

外来受診される方 入院患者さま・ご家族 お見舞いの方 検診を受けたい方

小林病院